さすが「ジャンプ」ブランドということでレベルの高いWeb漫画が揃う少年ジャンプ+(ジャンププラス)から2021年に公開された特におすすめしたい読み切り漫画を紹介します。
- 少年ジャンプ+(プラス)とは
- おすすめ読み切り作品
- ナイトテーマパーク 名探偵ナハトの超事件(まの瀬)
- 自分大好き愛瀬さん(りくりく)
- 正反対な君と僕(阿賀沢紅茶)
- 漆黒少女と白の憧憬(葉月めぐみ)
- ラヴカス(はるにわかえる)
- それは深い海の底(二三五七)
- クローゼットガール(朱井よしお)
- ワンモアタイム ワンモアソング(ナガキペソペソ)
- お母さんを愛していなかったお父さんの話(梶川岳)
- ミーシア(吉田マト)
- 死体にパンツをはかせてください(北村りつき)
- 飛べ(藤野灰魚)
- 西部一の花嫁(petoka)
- 4分間の終わりに(平浜矢陸)
- あの子はスターゲイザー(梶都)
- 磁力で想う君の事(村越達)
- 今日からエスパー貞道(加太潤一)
- わたしのアスチルベ(あむぱか)
- 宗教的プログラムの構造と解釈(佐武原)
- キスしたい男(タイザン5)
- ルックバック(藤本タツキ)
- まとめ
少年ジャンプ+(プラス)とは
漫画は今や紙媒体だけでなくWeb漫画も一大勢力になっています。
そんなWeb漫画掲載サイトで、私が現在最も勢いのあると思っているのが「少年ジャンプ+(プラス)」です。
この記事では、2021年に私が実際に読んでおすすめしたい「少年ジャンプ+」読み切り作品を紹介します。
※初出が2020年以前の作品もありますので予めご了承ください
おすすめ読み切り作品
ナイトテーマパーク 名探偵ナハトの超事件(まの瀬)
この人の作品は独特の空気が漂います。
推理モノならではストーリー展開のなかなかちょいちょい挟まれるギャグが個人的にかなりツボです。
連載というよりは、短編連作で1冊単行本を作って欲しい作者です。
自分大好き愛瀬さん(りくりく)
女の子が自分大好きな超ナルシスト的キャラというのは新しいアプローチ。
登場人物がみな可愛らしく、ポップな感じで楽しめるラブコメ作品です。
正反対な君と僕(阿賀沢紅茶)
ジャンププラスはこういう少女漫画的な作品も読めるのが素晴らしいと思うのです。
話の展開としては目新しいものがあるわけでないですが、台詞回しもうまくてグイグイ読ませる作品です。
個人的にはクラスメイトたちが温かいのがとても印象的で良かったです。
漆黒少女と白の憧憬(葉月めぐみ)
ジャンプらしいファンタジー作品。
ザ・王道でよきです。
作品テーマ的に、終盤の演出はなんとなく読めていたのですが、それでも該当シーンでは鳥肌が立ってしまいました。
ラヴカス(はるにわかえる)
「愛の呪い」をテーマにしたラブコメ(ギャグ)作品。
会話のテンポがよく、あっという間に読めてしまいました。
最終ページの勢いに爆笑。
それは深い海の底(二三五七)
タイトルからホラー系かと思わせておいて、実際には青春ボーイ・ミーツ・ガールもの。
一見難しそうなイニシエーションのテーマを幻想的な演出で盛り上げます。
他の作品もぜひ読んでみたいと思わされました。
クローゼットガール(朱井よしお)
こういう作品を読むと、ジャンププラスのレベルの高さを再認識するとともに、漫画という媒体でうまく社会に関する問題提起をする場は存在するべきだと考えます。
本作は叙述トリック的な技法を使っており、読み進めていくうちに様々な登場人物に感情移入する作りになっており、二度三度騙されます。
読み進めていく最中は重苦しい場面もありますが、クリアな読後感の作品ですので安心してほしいし、ぜひ多くの方に読んでもらいたい超良作です。
ワンモアタイム ワンモアソング(ナガキペソペソ)
少女漫画のようなタッチで描かれる吹奏楽を題材にした青春ストーリー。
一度は諦めた主人公がある出会いをきっかけにもう一度吹奏楽へのめり込んでいく、読切としてはよくある展開なのですが、起承転結がしっかりとしておりすんなり読めます。
お母さんを愛していなかったお父さんの話(梶川岳)
2021年のジャンププラスの読切は女性主人公が多い気がして、裾野の広さを感じます。
「人が人を愛する形には色々ある」ということを上手く柔らかくまとめてます。
おばあちゃんがキーパーソンですね。この役回りはおばあちゃんにしかできない。
恋愛漫画の要素もあるのですが、どっちかというと思春期の少女の心の成長を描いた良作です。
ミーシア(吉田マト)
作者17歳ですって。すごい。
連載の話がもう進んでいるんじゃないでしょうか。それくらいの即戦力になりそうな実力はすでにありそうです。
公開当初、ネットニュースにもかなり話題になりました。
今後に期待ですね。
死体にパンツをはかせてください(北村りつき)
2021年のオススメ作品暫定トップは上述の「ミーシア」なんですが、個人的な好みで言えばこちらに軍配が上がります。
全裸のまま死んでしまった男子大学生が、なんとか自分の死体にパンツを履かせるために奮闘するコメディです。
テンポもよく、ギャグのセンスも高いです。
何よりオチが素晴らしいです。
飛べ(藤野灰魚)
魔法の使えない落ちこぼれ兄とできる妹。兄は退学の危機を乗り越えることができるのか、という話。
よくある構成ですし、お世辞にも絵が上手なわけではないのですが、それでも読ませるのは漫画の上手さがあるからです。
荒削りながら今後が楽しみな作家さんです。
西部一の花嫁(petoka)
幼なじみが軽いノリで言った幼少期の約束がこじれにこじれた結果・・・というお話。
テンポもよくギャグセンスも好みです。主人公にも嫌味がなく好感が持てます。
この作者さんの他の作品をもっと読んでみたいですね。
4分間の終わりに(平浜矢陸)
主人公の元に死神がやってきて・・・という話は割とよく見るのですが、展開がいい意味で期待を裏切ってくれます。
43ページにはグッときました。センス感じます。
あの子はスターゲイザー(梶都)
これはいい青春モノ。
内容と絵柄がマッチしてます。ヒロインかわいい。
ティーンネイジャーにありがちな「自分の存在意義」を軸に甘酸っぱいストーリーが展開されます。
あまり言わないのですが、これこそ「こういうんのでいいんだよ」って感じです。
磁力で想う君の事(村越達)
読み切りではよく奇病をストーリー装置として用いることがありますが、本作では男女の間に発生する奇病「磁力病」が採用されます。
磁力と男女というピースが上手く嵌っていますし、なによりストーリーの起承転結がめちゃくちゃ上手。
ラストもしっかりと締めてくれて個人的には突っ込みどころナシの超良作です。
今日からエスパー貞道(加太潤一)
主人公はある日「相手の超能力を消せる」超能力を得ますが、決して超能力バトルものではありません。ラブコメです。
ギャグも随所に散りばめられておりテンポよく読めます。
中盤の「追いかけろ…」には声にならない笑いが出ました。
わたしのアスチルベ(あむぱか)
「アスチルベ」はユキノシタ科チダケサシ属の多年草植物。花言葉は「自由、気まま、恋の訪れ」です(ウィキペディアより)。
恋愛や友情を通して、「性」や「心」、「生き方」の「普通とは?」を問います。
こジャンププラスはういう作品までカバーしているのが強みですね。
宗教的プログラムの構造と解釈(佐武原)
AIのシンギュラリティあたりを扱ったSF作品、ということになるのでしょうか。
とはいえ作品内に流れる空気感はSF感に乏しく、日常ものに近い雰囲気です。「アフタヌーンぽい」です。
とはいえ、各所から感じられる知性と、どこか薄ら寒さすら感じるエンディングは作者の漫画力の高さを痛感します。
キスしたい男(タイザン5)
個人的には21年度の読み切りの中でトップクラスに好きです。
ハリウッド女優のアンジェリーナ・ジョリーにキスしてもらうことを目標にバイトに励む主人公・レオ。ついに目標の100万円を貯め、アメリカに渡ろうとする彼のもとに、中学の同級生のニコがやってきて……
主人公の心象風景の描き方やヒロイン・ニコのセリフ回しに類まれなるセンスを感じます。そしてすごく私好みです。
ぜひ今後も追いかけたい作者です。
ジャンプルーキーのこちらの作品もGOODですね。引き出しが多そうで今後に期待です!
ルックバック(藤本タツキ)
※全編無料公開は21/8/19までで終了しています
21年度のマンガ読み切りの中で今作は外せないでしょう。
ジャンププラスに限らず公開された国内のすべてのマンガ読み切りのなかで最も多くの人の目に触れた作品ではないかと思います。
作者は「チェンソーマン」で一世を風靡した藤本タツキ。
「天才はいる。悔しいが。」を体現していると思います。
これは予備知識無しに読んでほしい。
まとめ
以上、私がおすすめする少年ジャンプ+(プラス)の2021年読み切り作品を紹介しました。
今年だけでこんなにも魅力的な作品に出会えて、本当におすすめのアプリです。
また、少年ジャンプ+はオリジナル作品が 初回全話無料で読める のも素晴らしいです。この記事で紹介した作品はすべて無料で読めちゃいます!(記事公開時点)
ぜひ、あなたのお気に入り作品を見つけ出してください。