ビジネスマン向けのグラフ作成指南第2回です
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今回は第1回で類型化した各グラフの解説です。
よく使われるグラフパターン(再掲)
1 折れ線グラフ
時系列の傾向を見えるようにするためにもっとも適切なグラフ。
2 棒グラフ
表現するのも読み解くのも最も簡単なグラフ。
異なるカテゴリーやグループの度数や値を比較することに利用されます。
※1,2を組み合わせた「複合グラフ」もよく使われます。
2つの要素を別の軸*で表現する必要がある場合に使用します。
よく見られるのが、実数とその前期比を時系列で見せるパターンです。
*単位・尺度・レンジが異なる場合
3 積み上げ棒グラフ
棒グラフの一種で、同じ項目内の要素を上に積み上げるようにして表現されたグラフ。
要素ごとのボリュームを見つつ、積み上げた棒の高さにも意味を持たせることができます。
一方で、言わんとすることをきちんとフォーカスしないと、どこを見てよいか一見迷うグラフになりがち。
4 帯グラフ
長さをそろえた棒を並べ、それぞれの棒の中に構成比を示すことによって、構成比の比較をするためのグラフ。
5段階尺度評価のアウトプットとして多用されます。
構成比をみるだけなら円グラフでもよいですが、それを比較する際は帯グラフのほうが適しています。
5 積み上げ面グラフ
データの構成要素で時系列ごとの推移を見たい場合に有効なグラフ。
積み上げ棒グラフでもよいですが、それよりも時系列の変化が把握しやすいです。
6 円グラフ
一つの変数内における構成比を示すことに使われます。
視覚的にわかりやすくメッセージ性がありますが、比較用途には適していません(帯グラフを使いましょう)。
7 散布図・バブルチャート
2つの変数の関係を表すのに適しています。
相関を表すには最も適したグラフです。
3つ目の変数をバブルの大きさで表現するバブルチャートとして応用できます。
8 レーダーチャート
複数の項目の大きさを一見して比較することのできるグラフです。
複数の情報を1つのグラフに落として、なおかつ比較もしたい! というときに活躍する欲張りなグラフです。
グラフを選ぶときに大事なこと
上表にも記載しており、第1回からの再掲になりますが、
「そのグラフで何を伝えたいか」これに尽きます。
まず頭のなかで、グラフで伝えたいメッセージを確定させてから、
それを上表にあてはめて選んでいけば、試行錯誤にかける時間が少なくなります。
また、1つのグラフに幾つものメッセージをのせようとするのは愚策です。
(特にプレゼン資料においては)せいぜい2つくらいに留めるべきでしょう。